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“ごっこ”に見える生き方

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たまに現実に現実感が感じられない時があります。

街中で“将来”なんて考えたこともないような立ち居振る舞いの人達とすれ違ったり、人の家に行って、どこか生活感のない

おしゃれ空間

に生きているところを見たりすると、

現実感が全然ない。

生きていれば確実に歳を取っていくわけで、その時“将来”が現実のものになります。
ここで言う将来は、未来ではなくて、若い頃に“将来だ”と思っていた時間のことです。
その時間に自分が追いついてしまって、そして気がついたら追い越しています。

僕はまだそういう年ではないですが。(笑)

でも、本当に現実感がない。
厳しい世界という現実感が雰囲気としてあまり感じられないし、人生は平均的に言えば80年近くあるのに、その80年のうち自分はまだ半分も生きていない。

これから体力が落ち、気力が落ち、それでも時間は進んでいくから、疲れた体を引きずって何十年も生きていくのかもしれないし、思ったより健康で、ぴんぴん生きていくのかもしれないけど、それが実感としてなにも伝わってこないのです。

世の中、どこか“人生ごっこ”な感じです。

こんな言い方をすると気分を害する方もいらっしゃるかもしれませんが、僕ら世代を含め、その下の若い世代にある

ごっこ感

の根拠は、高度成長期時代に生きて、今50代後半から70歳くらいの人達が、

自分たちの否応なしに右肩上がりの時代

を、幸運ではなく、必然のように受け止めていること。
今の若者達がその価値観を漠然と“将来”と認識してしまっているような雰囲気です。

僕らが歳を取ったとき、確実に厳しい世界が待っています。

若い世代は、今のお年寄り、または定年間際か、定年直後の方々を見て、

あれが、“老後”という将来だ

と受け止めてしまっているように感じます。

僕らに老後があるのか?それすら分からない時代に、“ごっこ的”で緊張感のない世間を見ると、強い違和感があります。と同時に、恐怖と不安を感じます。

こんなとき、僕は何ができるのか。
考え出すと寝られないです。

なんで僕は、こんなに暗いことをわざわざ考えてるの?(笑) ←それが必要だからなんだけどね。

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