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単発ギャグに慣れた世代

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先日何かのテレビ番組で、コメディアンの伊東四朗さんの話がとても印象的でした。(役者ではなく、コメディアンでした。そういえば)
確か、山本晋也監督がインタビューをしていたような。
何の番組だろう。

「最近のお笑いは、単発ギャグばかりで溜めて溜めて溜めて笑わすという技術が無くなってきているし、見ている方も単発ギャグを求めている」

その通りかもしれません。

伊東四朗さんが言っている“単発ギャグ”とは、こういう感じです。

「ちゃらら?ん。タクシー運転手と客の会話!

客    「運転手さん、○△■&%$#じゃないの?」
運転手  「いや、■&#$!*でしょ」

(聴衆笑う)

ちゃんちゃん。次っ!」

という小さな一言集の連発。

我慢がなくなっているのでしょうか。
確かにそういうものが増えています。

電線マンが単発ギャグじゃないのか?という疑問もありますが。(笑)

それがお笑いの好みだけでなく、様々な世界にも伝搬しています。

政治家が、熱意よりも奇をてらった言動や、政治に関係のない“顔”だとか、ただ“女性である”とか、ただ面白いというだけで票を得たりしています。

世の中が単発ギャグや、一発でみぞおちをとらえる即効性ばかりを求め始めると、結果が出るまで時間がかかるものは避けたくなります。

僕が一番それを顕著に感じているのは、やはり語学です。
そして、健康や、ダイエットに“即効性”って伝搬しているんです。

普通に考えたら1か月で英語が話せたり聴けたり出来るようになるなんて不可能です。それはどんな教材を使ったって駄目なものは駄目です。

ダイエットだって、人間の体の仕組みを考えたら、1週間や2週間では本当の成果は出てきません。水分が減って、見た目体重が減ったことに一喜一憂して、うかつにもその時点で自分にご褒美をあげてしまい、リバウンドするとはよくある話です。

1か月で大金を掴む話だとか、飲むだけで健康状態が改善する錠剤(薬ではなく)とか。

みんなこれが嘘だと体験的に知っている。

でも、

「ひょっとしてこれは本物かも・・・・」

という、他人に先を越されたら損みたいな意識も手伝っているのかもしれません。

即効性の魔の手は、大人の世界から子供への影響にも出てきています。

子供が、人として大切なことをじっくり習得していくプロセスを我慢できない親が増えているそうです。

「一度言われたらすぐに聞け!」

そんなことは無理です。

子供の失敗は、好奇心を止められないために起きることが多い。

子供の好奇心は、そんなに簡単に抑えられませんし、抑え込まれて成長していくと好奇心を発揮させて創造性に結びつけていかなければならない

大人

の世界で通用しない人間になってしまいます。

我が家でも、この単発性をどうやって避けて子育てしていくかという点は課題の一つです。先日の絵本の読み聞かせに通じるのですが、

人の話をしっかり聞く

という習慣を小さい頃からつけさせたいです。
どうしたって必要な能力ですから。

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