小学生の頃、誰かいじめられている子がいると、周りでけしかけるヤツが必ずいました。
いじめられてる子は結構強くて、へらへら笑っている。
だからいじめる側も安気にいじめをエスカレートさせる。なんとなく何をやっても大丈夫という雰囲気になってくる。
でも、ある瞬間にいじめられっ子が自暴自棄な行動を取り出す。
限界が来るわけです。
際限ないいじめに、自分自身もどうやって打開したら良いのか分からず、ただ本能のままに泣いたり、叫んだり、暴れたりという行動を始める。
「あ、しまった。先生に叱られる」
けしかけていた人達は、その場でようやく自分たちが褒められないことをしていることに気付くのです。“相手を思いやる気持ち”ではなく、自分がとがめられるかもしれないことを恐れるのです。そして、砂に水が吸われるように
「ぼくはし?らない」
と、何事もなかったように離れていきます。
先生が来て自分が叱られないうちに・・・
と、無関係を装っているうち、“主犯”は逃亡。ひとりぼっちで泣いているいじめられっ子を尻目に、周りにいた人間は自分を守ることだけを考える。
卑怯ですが、子供の世界からどうしても消えない習性です。
昨日の安倍首相辞任のニュースを見ながら、そんなシーンを想像していました。
どこか“いじめの後”のしら?っとした雰囲気と似ているなと。
今日、総理は入院されたらしいですが、絶対に元気にならなければだめです。
人間ってとても弱いです。
それが首相であっても、あの通り。
子供の世界と同様、叩いてる方は折れない前提で叩いているのです。
特に根拠もなく。
で、折れると「あれぇ?折れちゃった」と焦る。
別の例では朝青龍も同じです。
強靱な精神力と、上昇志向でてっぺんにのし上がったかに見える人達でも、周りに叩かれるうち、突如として折れてしまう。
折れてしまったら、今までけしかけていた側は、
「し?らない。僕じゃないモン」
という感じ。
お金の問題
男女関係の問題
理想を言えば、政治家はそういう陰を持っていないほうがいい。
そりゃそうです。そこを否定するつもりはありません。
でも、叩いてる側にも本当の正義感が見えないような気もします。
政治不信といいながら、いじめ本能を発散させる場所を失った大人のエンターテイメントになっているように見えます。
新しい大臣が決まった。
さあ、ホコリ叩きの時間です!
ほらっ!出てきた!
「やっぱりぃ?!こいつも大したことなかった」?(^_^)/
喜んでる気配を感じませんか?
なぜか、ホッとしている気配を感じませんか?
こんなことやってたら、いつまでたっても前に進みません。子供っぽいのは首相もそうですが、叩いてる方も子供っぽい。
時間を無駄にするのをやめて、本来の仕事をさせるべきです。
クリントン前大統領は、相当薄汚れた人でした。
ホワイトウォーター疑惑や金の問題もあったし、モニカ・ルインスキとの不倫もありました。
自分が窮地に立たされると、必ずミサイル(実弾)が飛びました。
そうして数々の、“個人的難局(政治的じゃなくて)”を越えて、今でもヒーローです。
そんな薄汚れた外国の政治家を、僕ら潔癖性気味の日本人は大嫌いかというと、
「きゃ?、クリント?ン!」
みんな大好きです。
矛盾しています。
外国の政治家だとここまで寛容になるのに、自国の政治家だと批判がやけに所帯じみています。
そうして、
「日本の政治家はスケールが小さい」
と批判する。
そりゃ、スケール小さくもなります。
家計簿つけながら、兆単位のお金について考えることを要求されるんだから。
政治家で大活躍するのは50代くらい。
50年間無傷で生きてきた人がもしいたら?
凄いなぁと思う反面、
「どうやって生きてきたんだろう?」
と疑問も湧きます。
少なくとも、僕の周りにいる人達は犯罪はないけれど、政治家になったら問題ありそうなホコリの種を持ってる人が多い。年金だって、
「オレ、払ってたのかなぁ?意識してないからさぁ」
という人はゴマンといるし。
でも、そういういう人の方が魅力的で、“求心力”がある。
タレント議員も“魅力”の点だけを挙げれば支持を得る理由も分からなくもない。タレントという危うさが魅力といえば魅力です。ただ、魅力的なだけでは政治家は務まらないですけれど。
僕らはどんなリーダーが欲しいのか?
本当に信念のある人間が欲しいのであれば、ある程度の暴走を許す寛容さも有権者には要求されます。その時暴走に見えても、しっかりゴールに向かっていればいいんです。
有権者は明確な政治家の資質についての定義を持たなければなりません。(「政治家の不正に目をつぶれ」といっているわけではありません。念のため)
しかし、こんな風にも考えられます。
国のトップが仕事をポイと投げ出したり、横綱が引きこもってしまったりするのを見ていると、批判に晒されている上の方の息がかなり上がってる気がします。
こういう時は、チャンスです!
何のチャンスかは、人それぞれ違います。
車のレースでいう、スリップストリームに入っているのと同じで、体力を消耗しているのは先頭だけなんです。
後に続いている者が、蓄えた力を発揮するのはこういうときしかありません!
なんだかとてもやる気が湧いてきました。
僕はとてもプラス思考なんです。(笑)
少親化とは上手く言ったもの on November 13th, 2007
どこまで宣伝広告を嫌うか? on February 26th, 2009
メディアリテラシーって何? on January 4th, 2008
妙な安心感 on March 4th, 2011
職歴が多い人? on November 26th, 2008