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体験と想像の違い

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こんな風になったらどうなるんだろう?

と想像を働かせて分かったような気になることがある。例えば、

犯罪者に家族を殺められたら、遺族はどんな気持なんだろう?

体験しなければ絶対に分からないことだと思います。そんな事件のまっただ中に突然突き出されて、その中で生きなければならなくなってしまった人たちの気持を考えて、

同情します

とか、

頑張ってね

と言うことがどれほど軽薄なものかというのは、当事者にならないと分からないことなのかもしれません。当然、言っている方は善意でいうのですが、それがどう受け取られるのかということは全く分からないのです。

僕は最近、ある犯罪被害者の方とメールでやりとりする機会があって、そこで相手の気持ちを考えてみたけど、分からないんです。ふと僕が送ったメールが、ものすごく軽薄だったのではないかと、怖くて送信記録が見られません。

近所で火事があって、中学生の子が亡くなりました。
その家族って、どんな気持ちなんだろう?
自分に置き換えて考えるなんてことは、想像でもやりたくない。

先日、僕の遠い知り合いが自殺しました。
僕はそのことを昨日友人に電話したとき知りました。
すごく明るい人でした。
小さなお子さんがいて、奥さんもいて、二人でお店をやっていました。
その人が全てを投げてしまったのです。

どんなことばをかければいいのか、全く分かりません。
何をいっても“いい人”になろうとしているような気持になる。

現実にその状況におかれてしまった人、残された家族がいる。

僕は36歳になりましたが、まだまだ分からないことだらけです。
人に優しくしようと思うけど、

ある状況におかれてしまった人に対して、どうすることが優しいのか?

そんなことすら、実は分からないものなんです。

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