先日、名古屋の街を歩いていると、とてもよく肥えた家族が前から歩いてきました。
息子は6歳くらいでしょうか。
コーラを片手に、もう片方の手にはゲーム機を持っています。
手足の関節はゴムひもで留めたかのように、くびれが出来るほどの肥満です。
首はありません。
常に少し上を向いているような立ち方しか出来ないのです。
この暑さの中、見るからに苦しそうで気の毒でした。
本当にかわいそうですが、この息子さんは既に生活習慣病の候補です。
その横で、同じくよく太った両親は3段重ねのアイスクリーム。
食べ物を楽しむのは悪いことではありませんが、そこまでのカロリーは不要です。
この両親はこの子に何を伝えたいのでしょうか?
親は子供に自分が苦労したことと同様の苦労をさせないように、自分が憧れた存在に我が子が近づけるようにと心血を注ぐものです。
勉強にしても、英語にしても、楽器やダンス等々にしてもみんなそうだと思います。
それが良いか悪いかはずっと後にならないと分かりませんけどね。
でも、例えば「食生活」をその中に含んでいない親は多いです。
自分は何回も何回もダイエットや、フィットネスに失敗して、体重計にのってはため息をついていても、その不快感を子供には経験させたくないと強い意志で臨む人は少ないです。
結局、親が必死になることの条件は、
“自分は”苦労しなくてもいいこと
のようです。決して、
一緒に苦労すること
ではないということです。
やっぱり大人はズルイです。(笑)
小さな頃は人はみな親に依存して生きています。
どんなにお腹が減っても、親が与えなければ我慢するしかありません。
だったら、親が率先して我慢をする。
親は、我慢をしているそぶりを見せない。
昔、僕が大好きな映画監督・伊丹十三さんが言っていました。
「今の親には意地がない。昔の大人は、子供と同じテレビなんか見ていられるか!といって、そっぽをむくような意地があった。それが大人と子供の違いで、子供はそれをみて大人のあるべき姿を学んでいったものです」
その通りだと思います。
親がもっと意地をはる。
親がすべき事は、子供と一緒に苦労することです。
子供のために、自分自身の嫌いな部分を徹底的に変える努力をすることです。
その姿勢は全て、知らないうちに子供に良い影響を与えます。
恩着せがましくやらなければ。(笑)
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