アメリカにいた1990年代後半頃、友人である日本人雑誌ライターの取材をコーディネートしました。
友人というには、あまりにも人生の先輩すぎる方です。
電気自動車の取材をしたい
というので、当時GMから発売・・・ではなくて、リースされていた
EV-1 >> 詳しくはここ <<
の取材をすることになりました。
街中にある巨大ビルボードを撮影し、GMに電話して、実車のあるディーラーを紹介してもらいました。
ディーラーに行って気付いたのは・・・
僕の友人は、国際免許を持ってこなかった!
何しに来たの??(笑)
でも、試乗感が欲しいということで、
「石川君、乗ってきてよ」
で、僕が試乗しました。
二人乗りなので、GMの社員が横に乗って車の少ない場所へ。
車は信じられないくらいスムースで静か。
アクセルを踏むと、
ばかっ速!!! w(0o0)w オオー!
GM社員が、
「もっと踏め、もっと踏め!」
と急かします。
なんでも、加速は 当時のコルベットのZ-1と同等くらい。
身体がGで、椅子に沈み込みました。
電気はどこで買うのかというと、家庭のコンセントか、大手量販店の駐車場の
電気スタンド。(笑)
そこについてる、太いコードのついたゴムコーティングされた板を、フロントフードの先にあるスロットに差し込んで充電。結構面白い。
でも、この車、もう走ってません。
一台作るのに、500万ドル(5億円???)かかると言われて、リースのみだったのだとか。
思えば、この頃から車業界って、終わりに向かっていたのかも、と今になって思います。
車が環境に悪いなら、環境に良い自動車を作ろう!
まっとうなことです。でも、僕のような車好きでも、
環境、環境!
と言われたら、結構すんなり
じゃ、一台車をやめます。 維持費も高いし。
という決定をしました。
今でも、使わない車を駐車場の肥やしにしている人は多いはず。
そんな人達が、2台目をやめるだけで、世に必要な車の台数は単純に半減してしまいます。
世の自動車密度が下がれば、買い換えを促したって、もはや倍増しないでしょう。
年に数度の家族旅行に必要な10人乗りの車
と
普段乗りの軽自動車
というゴールデンコンビネーションも、
「じゃ、軽だけにして、大きい方は必要な時に借りますか。環境に悪いし」
と、一台を止めたら・・・。
車業界は自分自身で、車が必要ないというイメージを強化してきたように感じます。
“環境に優しい車”なんてまどろっこしいことよりも、車を使わない方が環境に優しいというイメージを持ってしまったら、どうなるんだろう。
あまり早急に、そんな世界が来ない方が良いような気もします。
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