僕が朝新聞を広げると、そっぴくんがよってきて、

「ああっ！　事件！」

と叫びます。毎日毎日よくもこんなに悪いことばかりあるなと思うほど、事件がいっぱい起きているわけです。そして、昔と違って、カラー写真があっという間に掲載されるわけだから、生々しい事件の様子が手に取るようにわかる。

それに加えてテレビをつければ、それこそ事件ばかりなわけです。

情報化ってのは、知らなくてもいいことまで　　“情報”　　にしてしまった無駄事業です。

子どもが事件について聞きたがるとき、僕は必ず一言、新聞の目立つところには、悪いニュースが来るようになっているだけで、世の中、そんなに悪いことばかりじゃないと付け加えるように心がけています。実際、そんなに悪いことばかりじゃないしね。

そっぴくんにとっては、自分では読めない４コマ漫画が最高のニュースのようですが。

余談ですけど、新聞の下の方の雑誌宣伝って、見てると

げっそり

するような小見出しばかりが並んでいます。テレビに出ている人達の悪口を書くことが職業なんて、僕だったら耐えられません。芸能人の私生活には全く興味がないし、その人が夜何をして、いくら使ったとか、誰々が仲が良いとか悪いとか、こんなのをお金出して買う人がいるなんて、いつも不思議です。

タダでさえ悪いニュースが多いと嘆いてばかりいるのに

事件やニュースについて、“知識？？？”を掘り下げたり、
他人の派手な生活や過去をもっと詳しく知ることは、とても良い趣味だとは思えない。

どこまで行っても、人の不幸は蜜の味なんだろうね。