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携帯は人を繋いでないね

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あっという間に世間が携帯依存症になってしまいました。

携帯電話会社は、携帯が人を繋ぐって盛んに言い立てているけど、ホントかなぁと思うわけです。
僕自身は、人と直接会って話すのは大好きなのに、電話が苦手です。知り合いからは、

「石川に電話をかけると、怒ってるのかとおもってビックリする」

と言われるんですが、実は、怒っているどころか、怖がっているだけです。(笑)
アメリカで映画を作っているとき、

役者がNYのテレビ番組への出演が決まったから、(撮影中の)作品から降板したい
機材の手配が間に合わない
機材が故障した
フィルムに傷がはいってしまった
不採用の役者が脅迫してきた

なんていう、恐ろしい知らせばかりを運んでくるのが電話だったのです。
だから、電話が怖くなってしまったのです。これだけの理由。 (^_^;)

みんなはそんなに電話好きなのかなと思うと、例えば、僕の知っている人でも、一緒にいるときに携帯が鳴って、

ちぇっ

舌打ちをするのです。そして、出る気配がない。

「出ないのか?」

と聞くと、「いいよ、この電話は」というのです。メールでも同じです。やっぱり、特定の人からのメールに、舌打ちをする人がいます。

でも、メールは比較的返答しやすいようで、舌打ちをしながらも返信する。メールの内容は、女性の友だちからの

「寂しいよう」

みたいな内容だというから、同年代とはいえ結婚していないヤツの所には、僕の遠い記憶にある時代がまだ残ってるんだなと、妙に感心したりします。

で、その返答の内容をからかい半分に見てみると、とっても優しい言葉を書いているのです。
舌打ちしたメールに対して、一見暖かい言葉をかけているシーンを見ていると、

電波がもったいない

と思うのです。こういう上辺だけの電波が、自分の周りを飛び交って、今まで固定電話の基本料金だけで済んでいた電話代が、個人個人に数千円から一万円近くのお金を払うようになっています。

しかも、子どもまで固定費の対象になっているなんて、狂ってますね。
それで、収入が減ってると嘆くのだから、少し視点を変えてみるといいのかも。

先日の事件でも、明らかに人と繋がっていない人が通信機器に依存して、誰とも繋がっていないことをわざわざ確認して寂しがっているのです。

ひとりぼっちじゃないと確認することは、それほど大切なことではありません。
それより、自分が相手にとって大切な存在であると自覚できるほどに、相手のことを思うことを優先すれば、ずっと気分は軽くなります。

あんまり確認されると、答える方もうるさくなっちゃうし、何より恐ろしいのは、

確認される度に、自分の気持ちを再確認しているうちに
思いもよらない不満が出てくること。(笑)

癌というのは、傷ついた部分が修復途中に別のモノになってしまうために起きるとか。信頼関係の確認作業も、人間関係の癌をわざわざうんでいるようなモノなのかもしれないです。

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