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メディアが確定する“事実”

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面白い統計結果があるそうです。
テレビを長時間見る人は、テレビの中での出来事を、一般化された事実として見るのだとか。
例えば、

離婚問題
事件事故
景気

これらに対して、

「“みんな” 離婚してるんだな」
「“世の中” って、怖い事件ばかりだなぁ」
「“どこも” 景気が悪いんだなぁ」

という認識になって、行動まで同調させてしまうのだそうです。

実際には、離婚なんて増えてはいるのかもしれないけど、その増えた原因もメディアが 「自分らしく・自分に正直に」 を連発したからかもしれません。不思議なことに、僕のまわりには離婚経験者はゼロです。

離婚率50%といわれるアメリカ人の友人達でも、離婚経験者は50%にならない。(笑)

怖い事件が多いからと、子供に携帯を持たせようとか、過敏になっている人がいます。実際に、事件に遭う場所には法則があるわけではなく、

いつでもどこでも事件に巻き込まれる可能性がある

だから、それを今のように怖がりすぎるのはどうかと思います。護身として、暗い夜道に気をつけるだとか、バッグを車道側に持たないとか、そんな対策は今に始まったことではないのです。でも、事件報道を毎日聞いているうちに、

トンでもない世の中になった!

と思ってしまう。

景気が悪い、悪い、と言います。
例えば、車を買わなくなった理由は、景気が悪くなったからではなくて、車が壊れなくなったから、買い換え需要がなくなったのかもしれないし、報道で不景気不景気とうるさいから、なんとなく将来が不安になってお金を使うのが怖くなってしまった結果、本当の不景気になってしまったのかもしれません。

卵が先か、鶏が先か。

どこかの国では、メディアで露出する

良いニュース
悪いニュース

の割合を法律で決めたのだそうです。すると、すかさず翌日の新聞で、新聞記者が、

「事実を隠すことになる」

と反論していましたが、事実を確定しているのが新聞だとしたら、新聞は事実を書いているのか、それとも些細なことをほじくり返して、

事実化

してしまい。その影響力で、定着させてしまったのかもしれないと考えると、

どうなの?

と思うわけです。

こんなことありますよね。
例えば、子供の頃。

今まで特に意識もしていなかった子が夢に出てきて、次の日から好きになっちゃった。

みたいな話。(笑)
無意識に、漠然と思っていたことを、

を媒体にして、ハッキリとビジュアル化してしまったのかもしれません。
一度ビジュアルがハッキリしてしまうと、頭のなかでの再生が容易になります。

そのうち、一日中そればかり考えるようになります。

恋です。(笑)

甘酸っぱい。

治安も不景気も、ハッキリと数値にしたり、グラフにしたりしなければ、意外に何ともないことだったのかもしれないのに、テレビなどでプロ・ディレクターの技術と主観で、

分かりやすくしてしまった

夜道を歩くたびに、知らない人を見かけるたびに、サイフを開くたびにその映像を思い浮かべれば、

治安悪化と不景気のできあがり!

なのかもしれません。
その映像が事実として確定してしまうんですね。
テレビを見る人が少なくなったけど、ネットで一般の人達がメディアになって、事実確定がスピーディーになってしまうんですね。

と書いている僕が、事実確定を早めている一人でもあるわけですから、困ったものです。(笑)

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