雑誌なんかで映画の評論を見ていると、ハリウッド映画の単純なストーリーを否定している人が多いです。僕は、アクション映画や、SF映画が好きで映画の世界を志した方なので、
何でダメなの?
という「?」だらけです。今朝、車の中でラジオをきいていたら、ある番組で、
「観客にウケない要素だけで映画を作ろう」
という企画を聞いて、その作品に出ようと決めた俳優が話していました。内容よく覚えていないですが、そんな感じ。
これって、すごいエゴです。
僕は、映画を見に行く、借りる時、何を期待しているかと言えば、単純にエンターテイメントです。別に小難しい哲学や、心理学なんてどうでもいいわけです。
見たこともないような世界を見ることができる。
自分では体験できないことを体験できる。
現実では出来ないことを、視覚的に体感できる。
それだけです。映画はもともと、ニッケルオデオンといって、5セントを入れて箱を覗くだけのものでした。中で何が起きていたのか?
人がくしゃみをする。
ウマが走る。
誰かが転ぶ。
その程度のことが、覗き穴の中で起きていることが驚きであって、快感であったのです。
僕は今でもそんな純粋な理由から映画を見に行きます。
先日、子どもにせがまれて、
カンフーパンダ
を見に行きました。吹き替えは苦手だったけど、思ったより面白くて満足。
何が面白いって、CGならではの浮遊感や、スピード感、実写には不可能なカメラアングルや、スムースな動きがとっても面白い。そんな技術的なもの以外、ストーリーだって面白い。
「ウケない要素だけで映画を作る」
おそらく、こんなことを言っていても実際の映画は
楽しませたい
という気持で作るだろうから、見れば楽しめる作品になるはずです。
でも、言葉がね、エゴ丸出しで、自己満足映画でも作るのかな?という雰囲気なのです。
映画は巨額のお金が動くビジネスです。
ウケない要素、というのもある意味
“反骨精神いっぱいの映画です。見に来てね”
という宣伝文句、分かりやすい映画の特徴としての、プリプロモーションなのでしょうけどね。
ウケない言われていた要素ばかりで、面白い映画作ります。
と言ってほしいです。
以前、ハリウッドでは、
海映画はウケない
山映画はウケる
といわれていたけど、「カリブの海賊」で、見事にひっくり返しました。
こういう意味で言ってくれると、観客にウケない要素でという意志も分かります。
結局は、期待させられてしまったみたいです。 (__;)
タイトルも良い感じでした。
絡め取られたみたいで、気分悪い。(笑)
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