息子が大きくなるにつれて、読んであげる本のレベルも上がってきます。
昔は、
プーさんの なんのおと
みたいなレベルだったものが、ストーリー性を持ったものになり、その後
登場人物の感情がストーリーに影響を与える。
だんだん物語になってきます。
ところが、困ったことにこの頃の絵本は、
漫画化
しつつあるのです。
1ページを6から8に区切って、アクションが細かく動いていきます。
ひどいものになると、本文(地の文など)に加え、フキダシまでつけてしまうのです。
絵本がマンガになったら、読み聞かせは非常に困難になります。
どの順番で読んだらいいのか?
子供は、どの絵を見たらいいのか、どこを読んでいるのか混乱する
絵本は、情報が少なくて、想像に頼るところに意味があるのです。
複雑な場面を、一つの絵だけで説明する。
作者としては、どの瞬間を切り出したらストーリーを効果的に伝えることが出来るかが腕の見せ所です。
むしろ、ラジオで読んでもらっても楽しいのが絵本です。
映画学校での最初の授業は、
ストーリーを、言葉(ナレーション)無しで見せること
を3分間の映画制作を通して考えるところから始まります。
映像で理解させることができないから、ナレーションで説明してしまうのは、
あまりにも短絡的で、落第点をもらいます
絵本を読む人が少なくなって、絵本そのものがマンガになってしまうのであれば、絵本を絶滅させた方がマシです。同じ絵を使ったコミュニケーションとはいえ、
絵本とマンガは別物、別々の文化なのです。
(*注 僕は決してマンガ嫌いではありません。マンガ批判ではなくて、絵本のあり方批判です。念のため)
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