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家づくりの話

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僕はUNTAMEDとは別の顔も持っていて、ビデオ制作やデザイン、宣伝広告も行っています。
その関係で、昔から建築会社とのお付き合いが多いのです。

僕がお付き合いをさせていただいているのは、いわば業界のUNTAMED的企業。一匹狼とは言わないまでも、凄まじいまでの

良い家をつくる

という執念に近いものを持っている企業ばかりです。
類は友を呼ぶ、と僕が言ったら失礼になってしまうかもしれません。でも、まさにそんな感じ。
お客さんの希望をかなえたい、と一生懸命になっているうちに、利益率が他社の半分になっちゃったなんてことをいつも言っているような企業ばかり。(愛知・岐阜の方になら、自信をもって紹介できる建築会社があります。中部で良い会社を探している方はメールください。検討対象に入れていただければ、きっと幸せになれます)

通常、デザイン屋さんは

「キレイにデザインする」 「言われたとおりにレイアウトする」

のが仕事だと思っている人が多いのだとか。でも、僕はこういう性格ですから、単なるデザイン屋さんとして割り切ってつきあえるはずもなく、その企業の一員のつもりになってしまうため、ついつい熱がはいります。

今はどこもかしこも、

「こだわり」 とか、 「最高の」 「おしゃれな」 と言葉だけで取り繕う傾向

が強くて、お客様の立場からは、どうやって見分けたら良いのか分かりにくいのです。
いい加減な会社が伸びていくというのは、不幸な人を増やしていることになるから、違いをなんとかしてお客様に伝えられないものかといつも考えています。

こうして長年建築業界と関わっているうちに、家づくりの業界の様子が分かってきました。世の中には、大きな間違った認識があるということです。それは、

大手企業は、技術力があって、サポートがしっかりしている。

正直に言って、技術は地元工務店の方が格段に高いです。サポートも、

同じ街、または隣に住んでいるから、恥ずかしい仕事はできない

という理由で、しっかりしている地元工務店のサポートレベルはかなり高い。

「いや、だけど、大企業は大企業の強みがあるだろう!」

確かに強みはあるのです。それは、

技術開発力

です。先ほどは、技術と言いましたが、こちらは技術開発力です。新しい理論を製品に応用したり、特許技術を開発したりという点においては地元工務店が大手にかなうはずがありません。

しかし、それを施工するのは大手の技術者ではなく、果てしなく広がるピラミッド構造の中の誰か。そこで関わる人達は言ってみれば、

別々の会社の人達

なのです。経営方針も違えば、理念も、経営者の資質も全然違う会社、人達が集まって、なんとなく一つの会社に見えるのが、“大企業”です。

一方で、全てがほぼ直接繋がって、長年の技術や人間性の信頼関係で繋がっているのが地元工務店です。工務店の中にも自社大工のところや、大工さんと契約しているところもありますが、社長と大工さん、社長と職人さんが和気あいあい繋がっているのです。

全てがそうだとは言いませんから、選択は慎重にする必要があります。
社員、関連業者が楽しそうに仕事をしていないところ
社長と社員の仲が悪い会社は、絶対だめ。

だからこそ、社長がどんな人か、関連企業との付き合い方はどんな感じか、そんなことを注意深く観察することが地元工務店選びのコツです。

悪い会社はどんなに隠しても、どこに重要性のウエイトを置いているのか、社長の態度や嗜好、趣味、持ち物、社員の行動に出てしまいます。建築会社で、派手派手が好きな社長だったり、なんか話の調子が良くって、気付いたら相手のペースという人だったら、僕はパスします。まずそんな会社は、間違いなく、どれだけ会社が儲かるか、利益率をどれだけ上げられるかが最重要で、お客様の満足は重要項目リストに載せることすら忘れているはずです。(笑)

少しでもイヤだなと思うところがあったら、別の所も検討してみたほうが幸せになれます。

(それから、大企業と地元工務店の間にあるのが、パワービルダーと言われるドカドカと新築を建てていく企業です。こちらの選択方法は、大企業や地元の工務店より難しいですから、本気で細かくしっかりと調べる必要があります)

僕が高校生くらいに住んでいた家は、最大手のS社で新築した家でしたが、家の中は段差だらけ、10年経たずに雨樋が落ちて、ベランダがグラグラになってしまい、点検にも来ない。結局、不具合が出ているのに施工したS社に連絡をするのではなく、近所の工務店に修理に来てもらっていたのです。

結局は、近所や地元の 「誰々さんの会社」 の方が信頼できる。

大企業は実体が見えないですから、怖いです。家を建てる時、本当に良い家を、正しい価格で手に入れたければ、

地元工務店

という選択があまりにも堅い、僕は今そう思っています。

でも、そういう会社は宣伝広告に力を入れられないから、知る人ぞ知るという場合が多いですけどね。
マンションの事件以来、妙な法律ができてきて、建築関連企業はずいぶん振り回されているようです。
新しい法律は大手が有利になることが多いとか。
こんなことで最近誰もが気にしている

消費者保護

に繋がっていくのか、とっても疑問です。
とはいえ、本当にダメな企業は淘汰されたり、次代に引き継ぐことなく廃業したりという流れも出てきますから、全てが悪いわけではなさそうです。

これだけ実体と、お客様の持つ先入観が大きく異なる業界も少ないです。

一生を左右する買い物なのだから、全ての建築会社は良心で経営してもらいたいものです。

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