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芸能人の最高の芸は?

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バラエティー・ドラマ系の番組はここ何年も観たことがありません。

テレビは一か月に3時間も観ないので、観る時間がないというのも理由の一つ。

キャーキャーとうるさい番組を“頭使わずに観てられるからいい”という人もいますが、頭を使っていない時間は危機感を感じてストレスたまります。

僕も30半ば。

「年取ったんだよ」

と言う人もいますがそうかもしれません。
そういう番組のスタッフでもあったわけですし。

僕は芸能人でなくとも表に顔が出ている人は凄いと思います。
スポーツ選手とか、囲碁将棋、学者などなど。

全員をひっくるめるため、仮に露出人とでも呼びます。妙な響きですけどね。(笑)

例えば、名前は全く思いつきませんが15歳とか16歳の少女がアイドルをやっている。

すると、心ないことを言われることもあるわけです。雑誌なんかでも良いことばかり書いてくれませんから、新聞の下の方にある広告を見ると「凄まじいなぁ」と苦笑してしまいます。

今はネットがあるから、個人からの批判も容赦なく出てくる。批判を出す方は多くの場合匿名でガンガンやれるわけです。その批判の出所が嫉妬であっても読む側には通じません。そもそも批判自体が根拠のないものかもしれませんが、そんな卑怯な手合いも封じる術はありません。

世の中から好きなことを言われているその子は、16歳の少女です。
気付いてみれば僕の半分以下の歳。

仮に名は芸名であっても、個人でそれを受け止めているのです。
並大抵の心臓ではありません。

「それが仕事だ。批判されたくなかったら芸を磨け」
「大金稼いでるんだ。批判されて当然」

というのも一理あります。本当に大金を稼いでいるかどうか別として、“どうしてこの子がここにいるの?”という子も確かにいる。

でも、やっぱり16歳でそれを受け止めているわけだし、何を言われても自分のためにチケットを買ってくれた人の前に出たら笑顔で歌う。

凄い!

なんでも、ただ嫌うだけではいけません。
見習うべきは見習う必要がある。
そのために芸能人の“芸”をテレビで見る必要はなく、

「スケールのデカイ批判を真っ向から受け止めている強い人達がいる」

と常に意識していたいです。

映画学校にいるとき、ある教授がこういう事を言いました。

「映画学校の廊下には天才がいっぱいいる」

褒めてるわけではありません。念のため。
別の言葉で表現するなら、

「スピルバーグだろうが、マイケル・ベイだろうが、“あんな映画はだめ。オレなら・・・”と言う奴らがいっぱいいる。だけど、課題映画ですらマトモに作れない」

野球場のベンチで監督を批判することも同じか。(笑)

言うだけならなんでもできる。

最近は現実社会でのうっぷんをネットやブログで闇に隠れて「吐き出している」人が多いです。ただし、こういう場に依存しなければ生きられない人を責めてはいけません。人が生きていくために必要な仕組みです。

その仕組みの最も辛い所に立って、隠れて批判をする人達の言葉も受け止めて、衆目に晒され続ける露出人の度量の大きさは皮肉も何もなく尊敬に値します。

もとより、反論すればブログが炎上するとか、社会的な問題になるわけだから、反論という手段も持たないに等しい。だから、薬物依存になったり、アルコール依存になったり、鬱病になったりするのでしょう。厳しい世界です。
見るからに性格が破綻している人もいますが、これはこれで必要な能力かもしれません。

批判されないように目立たないように生きるか?
自分を出して批判・批評されて生きるか?

どちらを選ぶかと言われれば、僕は自分自身を試す方を選ぶことに躊躇はありません。

いまの段階で、僕は批判してもらえる位置にもついていません。

だから僕はまだまだやれる。
16歳に負けていられません。

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