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手間を楽しむ

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我が家では、だいたい3日に一度、朝起きるとパンが焼ける匂いがします。
トースターで一枚ずつ焼く匂いではなくて、パン焼き器で食パン一斤を焼く匂いです。

家の構造は、ベッドルーム以外壁無しで一階と二階が完全に繋がっている箱状です。だから、ベッドルームのドアを開けると、文字通りパンの香ばしい匂いに突っ込むような感じ。

凄い幸せ。(笑)

パン焼きは、僕の仕事です。

食パンを焼くというと大変なことのように感じるかも知れません。
でも、パン焼き器って本当に簡単です。炊飯器でご飯を炊くのと同じくらい簡単です。

最もシンプルなものでも、イースト・砂糖・小麦粉・塩・スキムミルク・バター・水を計って入れなければならないので、それが面倒という方もいるとは思いますけどね。

僕はこういった手間のかかることが好きな性分で、他にも、

・ 自動車整備
・ クルマ整備に使う道具の手入れ
・ 気に入った革靴にミンクオイルを塗ってコンディションを保つ
・ 子供のオモチャの修理
・ 料理に使うスキレットの手入れ

等々をやります。手間のかかることだらけ。

靴の手入れをはじめると息子が寄ってきます。
ブラシをかけて、栗きんとんのドロドロのようなモノを靴に塗って、丁寧にすり込む。
少し置いて、乾いた柔らかい布でから拭きをする。

靴はぴかぴかになります。油が染みて、味わいのある色が出ます。

息子にこの靴は僕が10年も履いているんだと言うと、自分の指で数えてから、

「僕はどれだけ生きてるの?」

と聞くので、その靴の半分だと言うと、初めて目を丸くします。

使わない高価なモノを、

「触るな!大事だから」

と言っても、モノの大切さなんて絶対伝わりません。
僕がたった45ドルの10年モノの革靴を大切に手入れする姿から、息子が何も感じないとは思いません。

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