ひさしぶりに、
これはすごい!
という絵本を見つけました。
ストーリーはそれほど特筆すべき所はないんですが、とにかく、
絵がすごい!!!
この本を見たら、是非とも
照明
を見てください。
絵に照明? そんなのあるわけがない!
あるんです。実は。
全ての絵には、照明があります。なにしろ、光がないと物は見えないんですから。物体が見えるところには光があります。
絵描きは、その光を絵の中に表現します。
例えば、この絵本の絵画で見てほしい部分は、
コウモリの毛皮の輪郭部分の輝き (照明用語でキッカーという)
コウモリの耳を透ける光
月明かりを背に受けているのに、顔が判別できる (照明用語でフィルという)
月明かりでキラキラ光る海・波
これらが、完全に映画的な照明効果を狙って描かれています。
勝手に断言しますけど、この人は映画を意識してこの絵本を書かれています。
細部まで隙のない画で、鑑賞に値すると思います。
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