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家庭料理の無い家は壊れやすい

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家庭料理の無い家は壊れやすいのだそうです。

人間関係の話ではありません。
家そのものが物理的に壊れるという話です。

あるメーカーの住宅展示場で撮影をしていたとき、担当者の方と話をしていました。すると、

「ウチの展示場も古くなってきましてね。ほら、水を使わないから木が浮いてくるんです」

なるほど、よく見てみると壁の下の方に添ってついている高さ8センチほどの板が浮いています。
興味があったので聞いてみると、

「水を使わないってことは、風呂に入ったり、料理をしないということですか?」
「そうです。人が住んで、生活しない家は壊れやすいんです」

じゃ、風呂はみんな毎日入るだろうから、それで十分保湿できるんじゃないの?
と思うかもしれませんが、風呂場は基本的には風呂場の外に湿気が出てこないようにしているはずです。脱衣所にも湿気が漏れにくくなるようになっています。

リビングや廊下に風呂場の湿気が漏れると、家には良くない。
一方で、料理をするくらいの適度な湿気は家に潤いをもたらすのだとか。

便利だからといって、出来合いのものばかり食べているとか、宅配の高級品を買っている(そんな家あるのか?(笑))と、家がこわれていく。信じられない話だけど、本当のこと。

でも考えてみたら、料理も作らない、出来合いの物ばかりで適当に食事を済ませている家庭は、

既に壊れている

のかもしれません。色々な事情があるとは思いますから、一概には言えませんけど。
何かの本で読んだことがあります。

相手に対しての思いを伝える最も有効な方法は、お金をあげることでも、言葉でもなく、

相手に時間をかけること

なのだとか。僕はお世話になった方にメールを出すときや、気に入った本の著者に手紙を書く時は、3時間くらいかけます。そうすると、とても心のこもった返事をいただけるので、自分の気持ちが伝わったことが実感できます。

時間って、誰にとってもすごく大切なものですから、伝わりやすいのでしょうね。

料理をすることが面倒という方もいるでしょう。

でも、家族に対しての愛情を表現する最も有効な方法が、時間をかけることだとしたら、もう少し面倒さが気にならなくなるはずです。この心構えで子育てをしていけば、子どもが大きくなったとき、

「大学まで行かせてやった。いくらかかったと思っているんだ!」

などとみっともない言い争いをしなくてすむはず。
金を出すというのは、出す物さえあればこんなに簡単なことはないのです。
逆に言えば、ありがたがられないということ。
金を生み出すために、どれだけの時間と労力を費やしたか、というのは残念ながらあまり考慮されません。

家で料理をするということは、愛情表現だけではなくて、物理的に家を守ることに繋がる。
なんだか世の中上手くできているなぁ。(笑)

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