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クレジットカード・フィルムメイキング

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ワイドショーや雑誌の広告、ネットの書き込みを見ていると、

なんで人間って成功している人をこんなにこき落とすんだろう?

という気持になってきます。もう、黙っていられないというほどに悪口をかきたてている姿はミジメです。
僕も、妬みの感情が100%ないわけじゃないです。でも、映画制作時代に見てきた仲間達の努力と成功を思い出すと、成功している人をこき落とす気になりません。

クレジットカード・フィルムメイキング

という言葉があります。どういう意味かというと、まずフィルムメイキングとは、

映画制作

のことです。つまり、クレジットカードでお金を借りて映画を作るということです。

僕の友人の一人は、まさにこのクレジットカード・フィルムメイキングで破綻して、どこかに消えてしまいました。僕は彼の情熱が分かったので、パートナーのピアソンと一緒に毎日撮影に協力しました。俳優も、スタジオ映画経験のプロ俳優を起用しました。スタンリー・キューブリック作品、

「フルメタル・ジャケット」

に準主役で出演していた俳優や、NBAのプレーヤーと知り合いになったのも、この作品を通してでした。
映画制作というのは、とってもお金がかかります。
だから、出資者を募って、車を売って、それで足りなければ最後はクレジットカードでお金を作る人もいます。超短期ではありますが、無利息融資のようなものと捉えていた猛者です。だから、映画制作の前にクレジットカードを何枚も作っていました。

そして、その映画は破綻。

彼は、逃げました。というか、消えました。
僕も、一応は債権者のようなものだったのです。貸していたビデオカメラを壊されて、その修理代を踏み倒されました。こんなの債権者って言わないか。(笑)

でも、ここまでやって失敗した彼を僕は凄いと思うのです。
そして、そうやって勝負をして、もしも誰かが勝ち抜いたら、それは同胞として喜ぶべきことだと思うのです。

「よくやった!」

と言ってやればいいじゃないかと思うのです。
ただ、悪いことしてのし上がった奴は、たんなる浅ましい人だということは、言わずもがなです。
ウソや騙しで資産を増やすような卑怯な行為を称えることは愚劣です。

努力の末の成功で、思い浮かぶのは、戦争映画に出てくるシーン。
敵が守っている山を攻め落とそうと、何万人の人が一つの山を攻め上がる。
自分の横にいた戦友が、次々銃弾に倒れていくわけです。
でも、自分は先を目指す。
そして、死闘の末に沢山の人の命と引き替えに、その山を攻め落とすわけです。

先に銃弾に倒れた戦友は、山を攻め落とした時に生きていた人をなじるのか。

おそらくそんなことはなくて、

「よくやってくれた」

と思うのではないか。
落とせるかどうか分からない山に一緒に挑んだ仲間です。
自分がそこに立てなかったとしても、立つことができた同胞に拍手を送ることができないとしたら、

その人は、自分の失敗にいじけてしまった人

なのかもしれません。一度いじけてしまった人は、世の中が全て自分に対して敵対的に見えてくるため、敵対する社会の中での成功は絶対にあり得ないという悪循環に陥ります。

僕も人一倍、羨んだり、妬んだりということをやってきましたが、素直に

「こいつら、凄いな?!」

って考えるようになったら、自分の努力がとってもやりがいのある物に感じるようになりました。
かといって、死ぬ前に僕の理想を達成できるかどうかは何の保証もないんですけどね。(笑)

物知り顔でコテコテ批判するだけの男になってしまわなくてヨカッタ。

それから、一つ大切なことが。
先ほどの戦争の例で言えば、成功者は自分一人で山の頂に立ったわけではないのです。
だから、世の中に恩返しをする、という考え方はとっても理にかなっているわけです。
銃弾に倒れた戦友を思って、若手育成の学校を作ったりする人がいるのは、こんな心理なのかもしれません。

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