先日仕事で、あるアメリカ人女性に会いました。
在日20年以上。自分で雑誌を発行している、かなりエネルギッシュな人。
彼女が、
「私は、16歳の頃から常に2つ以上の仕事を持っている」
と言っていました。ビジネスマンであるお父さんの口癖は、
「お金稼いでるか?儲けてるか?」
だとか。でも、彼女は、
「今まで仕事には必ずボランティア的な部分を残してきた」
と言っていました。アメリカ人の強さは、その仕事観にあるような気がします。日本ほどに国民が守られていない国で、移民がわんさといる中に混じって生きていくうちに、
生きていることと仕事
その間に生々しい実感を持っています。
一方で日本人は、生きていることと仕事の間に外国人ほどの生々しさを感じていません。なんとなく生きていっているという雰囲気。
留学中、突然僕の映画仲間から電話がかかってきて、死にそうな声で、
「食中毒みたい。何か薬持ってないか?」
なんで医者に行かないの?と思ったら、保険がないというからビックリ。仕方がないから、自分の保険会社の医師に電話して、食中毒の対処法を聞いて、
正露丸
を持って飛んでいった。(笑)
その辺りから、生きているってのはすごく不安定なもので、また色んな人に生かしてもらっているんだという実感が僕にも湧いてきました。
この世の中で生きているということは、必ず誰かに生かしてもらっているわけです。
僕もお客様に生かしてもらっている。
全ての人が、なんらかの繋がりで“お客様”に生かしてもらっている。
会社の中で消費者との直接の接点がないひとでも、絶対に誰かの存在があるから生きている。
僕らはどうやったら社会に貢献できるかといえば、それぞれの仕事を淡々と真面目にやっていくことなのでしょう。この頃は、派手なことばかりやりたがる傾向が強いけど、そうじゃないです。
できることを淡々とやり、少しずつ改善していくことが社会のためになります。
いつのまにやら、社会貢献とか真剣に考えるようになるんですね。20代の僕にはとうてい信じられない話だけど。(笑)
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