世の中にモンスターペアレンツとか、モンスターマザーと呼ばれる人達がいるということは聞いていましたが、昨日は実物に出会いました。
近所の自動車ディーラーに
F1マシンが来る!
6歳以下だけコックピットに座れるらしい。これは是非体験させたい。
というので、息子と二人寒い中をブラブラ歩いて行ってきました。2005年モデルの車で、練習でシューマッハが乗ったという説明でした。F1はくわしくないのでよく分かりません。
僕らが行った時間には、お客さんはそれほど入っておらず、女性二人と子どもだけでした。入店するやいなやティッシュ5箱セットと、子どもにはおやつセットを手渡されました。恐ろしいサービスです。ありがとうございました。もうしわけないので、何かあったら利用させてもらいます。
F1マシンには小学生の男の子が乗せてもらっていたので待っていると、
なかなか降りない・・・ (^_^;)
F1マシンに乗れる機会なんてそうそうあるわけでなし、去りがたいのかなと思って子どもの顔をよく見ると、
つまらなさそうに座っている。
喜んで写真撮っているのは母親だけ。だったら、待ってる子に譲ろうね、と思っていたら、なんと、次にコックピットに座ったのは、
母親 (__;)
しかも、同行の友人らしき女性が喜々として写真を撮ってあげて、コックピットの本人は斜に構えてポーズをとっています。しかも、そのころには息子も含めてちびっ子たちが数人待っているのにお構いなし。
僕はあまりの無神経に悶絶寸前。
ようやく終わりかけたかなと思っていると、コックピットから
「あの子たちも呼んできてあげた方がいいんじゃない?」 Σ(-。-*) ナニッ
あの子・・・たち?
見れば、奥の方の商談席に数人の派手な身なりの子どもが数人いて、パーテーションで区切られた4人がけの商談席を2テーブル占拠して、今もらったばかりのお菓子を広げて立ち食い。
どうしたらこの短時間と、このアイテム数でここまで散らかせるかと驚きました。
しかも、ディーラーの厚意を完全に利用して、お茶まで出させています。
それも今写真を撮っている母親達も含めた人数分のようです。
この不作法家族の子に横入りされてはマズイ。そっぴくんをつついて、母親がどいたあとすぐに乗せてもらいました。係の店員さんも気を利かせてくれたので、この家族ともめることもなくスムースに。
ところが、そっぴくんや他の子が乗っている間、
「早く乗りたい?」
などと大声で母親にしつこく言っているのです。ディーラーの方の気遣いのおかげで、そっぴくんがF1に乗って喜んでハンドルを回している姿をゆっくり10枚ほど写真を撮ることができました。これもありがたかったです。
相手を必死に理解しようと試みる限り、おそらくこの母親たちは僕と同じ気持ちで子どもに接しているはずなのです。
「自分の子に面白い体験をさせてあげたい」
F1マシンに乗るというのは非日常で面白い体験ですから、その心のありようは間違っていないと思うのです。ただし、その場所には他の子どもたちも来るわけですから、体験を自分の子だけで独占することはできません。
会場のディーラーは、他の子どもたちが楽しい思いができる機会を等分に作りたいわけです。
そうして集めたお客さんに等しく対応する姿勢を見てもらって、次回の利用に繋げたいというのも当然のことです。
ディーラーにしてみれば全員が大切なお客様候補なのですから、等分の対応をすることが使命なのです。お客様の立場、消費者の立場を逆手にとって不当な特別扱いを当然のように求める人達は、スタート地点から間違っています。
モンスターペアレンツ問題は、根拠のない特別扱いを「いったもん勝ち」の理屈でかっさらおうという姿を見せられることが不快の根源のようです。
「損したくないから、私も特別扱いされたい」
という浅ましさの連鎖を産むことだけは避けたいところです。
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