ある人の夢をみました。
学生時代に会った人で、途中で友だち付き合いをやめた人。
日本人留学生で、僕より3歳くらい年上。
当時、僕より英語が上手くて上級のクラスにいました。
渡米してすぐは色々な所に連れていってもらって、あやうく日本人コミュニティーにドップリ浸かり込んでしまうところでした。
とはいえ、偶然にも真面目で頭のいい人が周りにいて、遊んでばかりではなく、兄姉のように励ましてくれる人ばかりでした。
ところで、前出の友だち付き合いをやめた人。
その人の話は、概ね自慢話でした。
目指している大学がハイレベル校だとか
自分の母親は社長だとか
自分は女性にフラれたことがないとか
時計がいくらだとか
まあ、そういったことなのです。ところが、自慢話というのは何でもそうですが、
過去のこと
なわけです。未来のことを自慢する人は、
単なる空想
なわけです。まだ子供だった僕は純粋に、
すげ?
とか言っていましたが、段々時間が経つとその力量が見えてきます。
彼は、目標としていた大学には入れず、別の学校へ編入することになりました。すると、
「オレの行く学校は、全米の○○学部の中ではトップレベル」
という表現になり、付き合いをやめた後に共通の友人から伝え聞いた話によると、
「オレの就職先は、業界内では有名企業」
という自慢をしていたそうです。
簡単に言えば、トップでもないどうってことない所ということ。
女性にフラれたことがないというのも、おそらく雲行きが怪しくなると別れ話が怖くて会えなくて自然消滅だったのじゃないかなという予想がしっくり来る男でした。わざわざそんなこと言わなくてもいいのに、口に出すからとってももの悲しいです。
人間って自尊心は凄く大切です。
できれば自尊心を傷つけたくないのは誰でも一緒です。
この人のように、自分の弱点を言い方を変えることで強みみたいに言うことや、自分の実力ではなく他人のフンドシで相撲を取るようなことをしていると、大切な成長の機会を失います。
例えば、目標とする大学に入れなかったというのは挫折です。
挫折を正面から見なければ、自己暗示で数段低い達成度でも納得できてしまいます。
でも、これを続けると人間は自分が坂道を転げ落ちていることに気付かなくなります。
根拠のない万能感をもつのは若者の特権ですが、この妥協が原因だと僕は思います。
僕はアメリカで大きな挫折を経験して、認めるのは本当に苦しいことでしたが、そのおかげで自分が生きていくのに大切なものを知ることができました。
過去の結果としての“自慢話”ではなく
今、自分が目標に対して迷いなく必死に取り組んでいる姿
自分自身に嘘はつけませんから、これに自信を持つことができれば自分のことが好きになります。
睡眠時間が少なくても
さまざまな困難が目の前に出てきても
ストレスに押しつぶされそうになっても
関係ないです。
彼を10年ぶりくらいに思い出したのは、今自分がやっていることに充実感があるからかもしれません。
ただし、今年の目標はちょっと達成できないことがあるのです。
とても悔しいです。
これはこれで真正面から受け止めて、次に活かさなくてはなりません。
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