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懐かしい藁束の上で

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僕の家の隣には、義父の友人の息子さんが家を建てるために持っている土地があります。

家はまだ建てないそうで、それまで義父の友人夫婦(とうの昔に定年退職)が畑をやっています。

そっぴくんは、自分のおじさんおばさんのように慕っていて、二人が作業に来ると勝手に出て行ってしまいます。そして畑仕事を勝手に手伝って野菜をいっぱいもらってきます。

土に触れる機会がすくないので、おじさん達にお願いして遊ばせてもらっています。

今日は冬支度をするために、おじさんとおばさんは大量の藁束を運んできました。
そっぴくんも飛び出していって、藁束を運ぶのを手伝っていました。

僕は夏の間中手入れができなかった庭の手入れ。

ふと見ると、おじさん達はいなくなって、そっぴくんがぽつんと藁束の山に腰掛けています。つかまえたバッタの入ったケースを一生懸命に覗いていました。

いとおしい

ってのは、こういう感情なんだなぁと。
僕はなんだか胸が締め付けられるような気持になって、庭から“通用口”を通って畑に行って声をかけました。

おじさん達はまだ何回か藁束を運んでくるそうで、それを待っているのだとか。

それならということで、僕も次に来たら手伝うつもりで、そっぴくんと並んで藁の上に腰掛けました。

懐かしい匂いです。子供の頃を思い出して藁山の上に寝ころんでみると、背中が暖かい。
藁束を少しへこませて、体ごとすっぽりと収まるともう空しか見えません。

カラスが8羽連れだって飛んでいくのを見ながら、僕が子供の頃に田んぼで遊んだ話をしてやると、そっぴくんは大喜びで聞いていました。

少し凹みを広げて二人で並んで寝転がって、藁に残っていた米粒から一つずつ籾殻を取って食べました。

ずっとこうしていたかったです。

この藁山はすぐに冬支度に使われるので、こうして二人で遊ぶのは最初で最後かも。
この土地もいつまで畑でいてくれるのか、それは家が建つ時期によります。

親は、子供とできる限りの機会を使って一緒に何かをすべきです。
日々、一緒にできることは減っていきます。

自立できる強い子に育てようと思えば、タイムリミットはどんどん迫ってきます。
大きくなる前にどれくらいのことが出来るのか。

勉強や習い事なんてやらせてる暇はありません。

こういう気持になるのは、秋のせいです。
茶色い景色と夕日が何かをとっていってしまう感じ。

物寂しいなぁ。(笑)

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