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言葉は常に2歳生意気

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幼稚園に行くようになって一番変わったことは何かというと、これは文句なく

言葉遣い

です。かなり悪くなりました。(-_-)

これも色んな子と付き合っている証拠です。言葉遣いを乱したくないから人と付き合わさせたくないと言い出したら、

何のための言葉なのか分からない

ということになってしまいます。
仕方がない。

我が家では2?3か月に一度、そっぴくんの成長ビデオを見ています。僕らが見たいのではなく、そっぴくんがせがむので見せてあげています。

そのビデオをみているうちに、ある事に気がつきました。
映像中の自分自身の行動がとても滑稽なのです。
一言で言うと、

「アンタは、そんなちっちゃい子に何を期待してんの?」

という感じ。期待というのは、将来の期待ではなくて、“これくらいの注意なら理解できるだろう”という期待です。

3歳頃のそっぴくんをビデオで見ると、まだ“よちよち歩きの赤ちゃん”です。
でも、当時を思い出すと、僕の目にはもう少し“大きい子”に見えていた記憶があります。

説明しにくいのですが、ビデオの中の僕は2歳児に対して4歳児くらい、3歳児に対して5歳児くらいを想定した話し方をしているのです。

だから、

「そっぴくん、3歳になったんだからこれくらい分かるだろ?」

と、5歳児(今現在のそっぴくん)になってようやく分かるようなことを要求している自分が写っているのです。期待と現実がずれすぎているので、

「言うことをきかない」

と感じる原因になっていたようなのです。

自分を弁護するわけではないですけど、当時は全く気付きようがないことです。
子供の成長をつぶさに見てきた今だからこそ、初めて理解できる意識のズレです。

このズレがなぜ生じるのか考えてみると、子供の言葉の発達プロセスが関係しているみたいです。

子供はまず、意味も分からず言葉を覚えます。
多くの場合、大人の話すことばを吸収します。

子供は時と場合を考えるなんて芸当はできませんが、

だいたいこんな時に使う

ということは分かるので、いきなり実践で使います。
すると、大人にとっては非常に違和感のあるタイミングで不適切な言葉を使う場面が多々出てきます。

大人は(親だって初心者ですから)

言葉の精神年齢と子供の実体

のギャップに気付かず、

言葉の精神年齢=実体

だと額面通りに受け取ってしまい、言葉相応の理解力を求めてしまいます。これが我が家の場合、

「最近生意気な言葉遣いになった」
「最近言うことをきかなくなった」

という、子育て中にイライラしていた時期の種明かしのようです。

生意気になったのではなく、大人の話を聞いているうちに、

便利そうに感じる言葉

を覚えて使ってみただけ。その一方で、子供は

自分が使っているレベルと同レベルの他人の言葉は理解できない

ということです。

大人にとっての“言葉”は、時と場合を考えることに加えて、相手の気持ちや立場、そして年齢差など、様々な要素を考慮した上で出てくるものです。

言葉はそういうものである

と信じ切っているので、

子供だって同じ

と無意識のうちに考えてしまうようなのです。

子供の言葉は常に2歳生意気

だと意識しておけば、子供の失敗に寛容になれて、親自身の心の余裕を保つことができそうです。

もちろん年齢に関係なく教えなければならないマナーや習慣はありますから、なんでも2年遅れで教えればいいというものではありません。

良い言葉も悪い言葉も知っておけばいい。
使っていい悪いを判断できるようにするのが親の役目です。

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