先日、あるショッピングセンターへ行きました。
僕は無類のソフトクリーム好きなので、その日も妻と息子の3人でソフトクリームを買いました。さて息子だけでもどこかに座らせられないかと見回すと、4人がけのベンチに小学三年生くらいの子とその弟らしき子が2人座っています。
妻が近寄っていって、
「ぼく、この椅子他に誰か来るの?」
と聞くと、その小学生はぽかんと口をあけたまま妻の顔を見ています。聴き取れなかったのかと思い、妻がもう一度言うと、その子は無言のまま5メートルほど離れた店でアイスクリームを買っているおばあちゃんらしき人を指さしました。
5歳のウチの息子でも、
「パパとママが来ます」
くらいは言えます。もっとも、一人で座らせておくことはまだありませんけど。
今、僕の知る中にもこんな子が増えています。
3歳の頃から英会話を習わせ、楽器を習わせ、水泳を習わせる。
子供なのにとても忙しいです。
現在5歳。
でも、その子に話しかけると自分の友だち(そっぴくん)の父親だと知っている僕にたいして投げかける視線を一言で表せば、
不信
です。無言でじりじり後ずさりして、親の陰に隠れます。
何をするために“英語”なんて習わせてるのでしょうか?
外人とだけ話せればえらい子なのでしょうか?
情けないコンプレックスです。
全然理解できません。
僕は英語を事業にしていますが、人と関わって人間関係を深めようという気持ちを持たない人には全然不要な教材を作っています。
言葉なんて知ってるだけでは意味がありません。
他人に伝えてこそです。
親は、とかく自分が苦手だったことを子供にやらせたがります。
子供のためと言いながら、なんだか親の憧れだったものを子供に押しつけているように見えます。
「自分は英語で苦労した。だから英語を子供のうちから習わせよう」
「自分は大学入試で苦労した。だから、今から勉強させておこう」
そんなものは余計なお世話です。
単なる親自身の変身願望です。
その子が大人になった頃には、もっと全然違う能力が要求されるかもしれないのです。
時代の要求に左右されない能力。
コミュニケーション能力
好奇心
前向きな思考習慣
体と脳の調和・同期を確実に取れる能力
こういうものこそ、僕らが欲しかった能力です。
だから大人の僕らにハウトゥやスピリチュアルという、同じことの焼き直し本がいつまでも売れるんです。
子供には、時代の要求を読み取る力と、それに柔軟に対応できる能力や習慣を身につけさせたいものです。
スタートはコミュニケーションです。
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