子供達に英語を教えたがる親がとても多いです。
英語を話せるとかっこいいからというのが、多くの親の心の奥底にある本当の理由でしょう。
でも、英語を教える前に一つ教えておかなければならないことがあります。
僕の知る限り、今から申し上げることを意識している英会話学校は、大人用・子供用含めて日本にはほとんどありません。
人から、
「アメリカ人って○○なんでしょ?」
と聞かれて答えに困ることがあります。
日本には奇っ怪な“外国人観”というものが存在して、先入観が一人歩きしてうんざりさせられることがあります。
問題は、それらの先入観が日本の文化を蝕んでいるということです。
例えば、
アメリカ人はどんな話もオープンに話す
それを極端に勘違いしている最も鬱陶しい例が、性的な話(下ネタ)です。
本気でアメリカ人は男女で下ネタを一日中やってると思ってる人もいる。
だから、日本人も異性の前だろうが、公共の場だろうが、テレビだろうがどこだろうが明け透けに性について話すことが
外国人的
だと思っている人がいます。そして、多くは実行しています。
そういうのは、オープンなのではなく
下品
と言います。外国人から見ても下品な人でしょう。
日本には下品な人が増えました。
特に品のない女性が激増したように思います。
外国人だって、日本人と同じです。
時と場合を考えて話をします。
学校の授業などで性的な話題についてコメントを求められれば、非常に真面目かつオープンに発言します。常に自分の意見を持っていて、その話題に対して臆することなく発言すること。その意味ではオープンです。
ただの品のない話は外国でも非常に嫌われます。
それが証拠に、セクハラなんてのは日本の方がいまだに意識が低いですから。
そのほか、
外国人は物事をハッキリ言う
これは人によります。
アメリカで「なるほど」と思ったのは、例えば友人とどこかへ行く約束をしていても、その日気分が乗らないと
「今日はやめよう」
「○○はやめて、□□にしよう」
そういう提案を普通にしてきます。
一度、どういう心理でそんな主張をするのか聞いてみたことがあります。
そうしたら、
「自分の気分が乗らない日に出かけて、相手の一日を台無しにしてしまうのはフェアじゃない」
という答えでした。
これが本当ならワガママとは違います。
具体的には、映画を見に行く予定だったのに、
「今日は新しいスケート靴を買ったから、どうしてもスケートに行きたい」
と主張するわけです。
たしかにワガママに見えないこともない。
だけど、そこで自分がどうしても映画に行きたいのであれば、
「オレはどうしても映画が見たい。だから、今日は別行動にしよう」
と言えばいいんです。
これもワガママではありません。
ベタベタひっついているばかりが友だちではありません。こういうことが言える間柄の方が、変な義務感のようなものが取れていい関係を保てることもありそうです。
日本人には馴染まないですけど、相手の文化はそういう仕組みなのです。
外国人は物事をハッキリ言うワガママ野郎だ
というのは、
相手に自分の意志を封じられたと早とちりしているだけ
かもしれません。
外国人はワガママで云々、なんてぐずぐず言ってるのは情けないことです。
主張しないのは自分の勝手。
言いなりになっている必要はないのです。
ずっと昔から日本は
国際化、国際化
と言ってきました。
でも、様々な国際化が輸入の途中で歪曲されて、珍妙な文化になっているのにもかかわらず、ありがたがって真似してるように見えることばかりです。
僕が嫌っている英会話のCM。
英会話というと
外国人に媚びて、仲間入りさせていただくためのもの
に成り下がってしまっています。
むしずが走ります。
国際化っていうのは、仲良くすることだけではありません。
子供じゃないんだから。
相手の主張に対して、こちらも正当に主張をかえすことです。
もちろん対抗姿勢ばかりではありません。
相手の主張が正当であれば、それを受け入れることもあります。
前出のスケート靴の話で言えば、もし、自分が映画にこだわりがなければ
「ふ?ん。スケートもいいね」
と言うのもありです。
これは言いなりとは違います。
必要なことは徹底的に主張すること
余計なことに執着しないこと
自己主張のバランス感覚を子供達に教えることが、国際感覚を身につける近道になります。
そして、この感覚が英語と同時か、英語の前に身に付けられていないのなら、
子供の頃から英会話をやっている
なんてヤツは、大人の社会、特に仕事では使えないと思って間違いない。
だって、相手に媚びちゃうんだもん。
中身のないカッコつけ野郎
は、いつの時代も嫌われます。
皆さんの周りにもきっといるはずです。
そんなスカしたエセ国際人。
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