「ドラえもんの道具の中で何が一番欲しいですか?」
って質問はよくあります。よく聞く答えは、
「ドラえもんそのもの」
でも、僕が欲しいのは、道具でもドラえもんでもありません。
道具ではないので若干反則ですが、
「ドラえもんを作った人の知能と技術」
がほしい。藤子不二雄のことではありません。念のため。
僕は物事は全てここだと思っています。一つ一つのモノを手に入れるのではなくて、その根幹に手を伸ばす努力をしようと挑戦しています。そうすれば、他人やモノに依存する必要がなくなります。難しいですが。(笑)
難しいという一方で、これは一番合理的で簡単な方法です。
みんな知ってるんですが、実践するのはとても難しい。
目的にかなった道具を探すのではなく、目的を達成する手段を生み出すことが出来ればこんなに楽しいことはないはずなのに。
もちろん確立された解決法があるのに、それを遠回りして独自の方法を考えるのも勇気がいります。時と場合によるということです。無駄な遠回りはしない。そういう柔軟性も根幹の中に入っている。
語学に置き換えても英語が苦手な人が陥りやすいのは、常にこの点です。
英語が苦手な方の話を聞いていると、常に正しく、型どおりに話さなければならないという強迫観念を持っています。そして、型が思い出せないばかりに、会話にならない。
型なんかにこだわる必要ありません。むしろ型どおりに話すから通じないのです。
プロが言うのですから間違いありません。
例えば、僕が最もよく使う英語表現を豊かにする考え方はこういうものです。
次の文章を英語にしてください。(全然しなくていいです。無駄な時間になってしまいますから)
「自分の事を美しいと思いこんで、ひけらかしているようなタイプ」
すぐにこれが英語に出来れば素晴らしい英語力を持っていると思います。でも、そのまま言ったらとても皮肉っぽくて、堅苦しくって、一緒に話している人は面白くもなんともない。そんなの“会話”でも何でもありません。日本語でだってこんな堅苦しい話し方をしていたら友だちなくなります。(笑)
これを英語にしようと四苦八苦するまえに、日本語でこうやって考えることができればいいんです。
「『私を見て!私は美人よ!』ってタイプ」
すごい簡単。
なのに、例文と意味もいっしょ!
これでオッケーです。そう思いませんか?
そう思わない方も考え方の違いですから、否定はしません。
外国人も日本人も母語はこういう勢いで何でも話しています。
しかも、凄く生き生きしてるから通じやすい。
これなら中学生の英語で作れます。
英語のテストでこういうことをやると、英語習得の邪魔をしたい学校の先生達は「×」をくれます。TOEFLやTOEICでも得点になりません。それは言ってみれば、テストや資格がいかに使えないモノなのか証明しているともいえるのですけど。(笑)
むずかし?いことを難しく言って得意になってる人は、裏返せば聞き手への思いやりがなく、自分が他人からどう見えるかしか考えていないことが丸わかりです。
例文をしこたま覚えまくって、場面にあった言葉を探し探し話をしている人は、
貯水池
これは、そのうち腐ってしまうので、水の入れ替えが必要です。無駄な作業です。
例文はよく知らないけど、今知っている言葉だけで生き生きした表現を思いつく人は、
泉
どんどんあふれてくるので、水の入れ替えは不要です。普段から好奇心にまかせて生きている方なら、英語でも何語でもきっと面白い会話を最小の努力で作っていくことができます。
一見近道に見える道が、実は遠回りで、時には行き止まりということはよくあります。
問題の根っこをつかまえる努力って、凄く大切です。
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