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放置車両と競争社会

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以前、家の近所に放置自動車なのか、長時間駐車なのか分からない車がありました。

県外ナンバーで、ボコボコにへこんでいる車です。

こういうご時世なので一応役場に連絡しておきました。その対応が意外にも超高速だったのです。役場の方が二人連れだって僕の家に来て、

「ちゃんと対応します」

と報告に来てくださいました。こんなことまでホントに対応してるんだと驚きました。

でも、その後がいけない。(笑)

どんな対応があるのかとワクワクしていたら、後日

看板が6枚・・・

ウチの近所の電柱に・・・

「迷惑駐車はやめよう!」

といったメッセージつきの物がズラズラと・・・。(-_-)

僕の家を中心に6枚です。
これじゃあ、まるで僕が苦情を言ったかのようです。
ひょっとして嫌がらせか?(笑)

結局は長時間駐車していただけの車で、ほどなくして移動したのですが、その後、再度役場の方の訪問を受けました。そして、二人は感慨深げに、

「看板って、ホントに効くんですね・・・」

本気で感動しているように見えました。
おそらく、単に用事が済んだか、看板以外の他の事情だと思うのですけれど。

道を走っているとそこら中に

俳句風

の看板やノボリをみかけますが、絶対に抑止効果ないです。
この看板も抑止効果はなかったと思います。

確かに抜本的なPR方法なんて簡単には出てきません。
ルールの守れない人は、どこまで行ってもルールを守らない、守るつもりもない人達です。看板があっても知らんぷりでしょう。

とはいえ、何かポーズをしなければならないのも確かです。

ブロークンウィンドウ(割れ窓)理論というものがあって、

建物の窓が一つでも割れていると、誰も管理していないと考えられ
心ない奴らに他の窓も全部割られてしまう

というものです。治安の悪いニューヨークの市長だったジュリアーニさんが、治安が悪いのを放置しているような印象のあるものを排除し、治安を向上させた原点となる理論です。

ところが、放置車両を徹底的に取り締まれば、その周辺は放置車両がなくなるのかと言えば、意外にそうでもないようです。

放置車両をさっさと処理してくれる地域

悪人達にとっては、逆に穴場になってしまう可能性もあります。その処理費用を払うのは地域の住民(税金)、喜ぶのは放置した悪人達ということにもなってしまいます。

ナンバーがついている車両も放置されているので、持ち主なんてすぐ出てきそうですが、聞いてみると持ち主を捜すのも

個人情報保護法

が邪魔して探せないという一面があるのだとか。

いったい何を保護する法律なんでしょうか?

その他にも放置自動車の問題には、

開きなおり

とか、

持ち主失踪

という問題もひっついていることがあるらしいです。

残念なことに、できることと言ったら看板くらいなんですね。

根本的に社会との窓口を閉じている人達に、何をどうすれば心が伝わるのでしょうか。
心以前に、社会のルールの存在を理解させることもできそうにありません。

人間関係は常に世界の縮図です。今の世界は、

誰かが一生懸命穴を掘って
その横で、誰かがせせら笑いながら埋めてる

とても非生産的で、殺伐としたイメージがあります。
同様に、この頃の、

誰が得をした
誰が損をした

という利己的な競争社会は単なる足の引っ張り合いです。
足の引っ張り合いでは、お互いいつまでたっても水面より上に出られません。

切磋琢磨で伸びていく社会でなければ意味がないのです。

こんな記事もあります。

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