子どもが何か自分の意見を言うと、
「生意気に」
「子供のくせに」
「偉そうに。でも、オマエいつもこうじゃん?」
とその場で否定する大人がいます。
特に昭和のおじさん(祖父世代)は、子どもの言葉にイチイチ絡んで茶々を入れます。
ユーモアのある茶々であっても、毎日やられればウザいです。
ボクも子供の頃、何を言っても否定されるし、間違いを指摘されるから
「もう話なんかしない」
と思いました。
親になるとなぜかやってしまうんですよね。
否定する言葉や、意見を受け入れない態度。
おそらく、親の時間感覚では
ついこの間まで幼稚園児だった子ども
が大人びた意見を持つようになる
その強い違和感がそうさせるのかも。
子どもは頼りなく、間違ったことを言っていなければならない。
そうでないと親自身が不安になるんでしょうか。
子育てのとりあえずの通過点って、親を越えることじゃないでしょうか。
だから、屁理屈だろうがなんだろうが、親に迫る言葉を発するようになったら、それは喜ぶべきことなんじゃないだろうか。
だから、僕は自分が子供の頃に周りにいた大人みたいに否定ばかりするのではなく、
「ああ、そうか!さっき、○○(子供の名前)が言ったみたいに、そういうことかもしれないな!」
と、イチイチ子どもの名前をだして肯定する。
自分だって大人だから、とうの昔にそんな結論には到達しているんです。
でも、そこはあえて子どもの意見に同調する形をとる。
あたかも、「そんなこと、言われるまで気づきもしなかった!」という驚きを含んだ言葉で、肯定する。
ときには、数日後に「あの時、パパ知らなかったくせに」と言われる可能性もありますよ。
でも、そんなことどうでもいいじゃん。
子どもの意見を親が聞き入れてくれて、賛同してくれる!この喜びを感じてもらう方が、親自身が
「子どもより物知り」
を証明するより重要です。
特に思春期の子どもは生意気なこと、大人びた言葉を連発します。
すべて否定したら、人間関係は簡単に壊れて、一家団欒なんて消え失せます。
ときには、「それはダメだ!」と言わなければならない場面もあるでしょうが、普段認めている姿勢があってこそ、ここぞという時の重みが出て来るのではないかな、と僕は考えています。
ドヤ顔されると、「そんなこと知っとるわ」って言ってやりたくなるけど、その言葉を飲み込む毎日です。
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