久しぶりに小説を読みました。
「スピーク」 ローリー・ハルツ・アンダーソン著
ティーンエイジャーの女の子が、ある事件を境にアイデンティティープロブレムに陥り、とても白けた目で自分の周りを見つめるうちに、自分自身のありかたを見つけていくストーリーです。
ティーンエイジャーの視点、一人称で語られるので、子供の目から大人がどう見えるのか、大人の行動がどう見えるのか、
大人になってしまった僕
には理解できなかった子供の感覚がわかります。
というより、子供の頃の感覚が蘇ってきます。
こんな体験を重ねるうちに性格というものが出来上がっていくんですね。
オトナになると、大人の選択、決断が当然のようになってきて、大人の決断をすることに酔うようになります。決断を繰り返すと、
子供の感覚を疑うようになる。
これがジェネレーションギャップなんだと思います。
この本を読むと、大人の選択・決断って、全然まともじゃないな~と笑えます。
普通は、自分の視点以外からの世界は不快に感じるものです。
この本は、原作が良いのか訳者が良いのか、全く嫌味がありません。
10代の子供、特に女の子を持つ親なら読んで損はないだろうなぁ。
僕んちは男ボウズですけど、それでも役に立つ感覚は多かったです。
おすすめ。
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