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世の中の仕組み

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アメリカの子ども達は、自力で社会や経済の仕組みを覚える機会をとてもたくさん与えられています。

例えば、週末に道を走っていると、小学生くらいの子ども達が手作りの

「Car Wash!」 洗車

と書かれたプラカードを掲げて、道行く車の注意をひこうとします。
何をしているかというと、そのものズバリ。
ショッピングセンターなどの駐車場の一角を借りたりして、車を洗う。

もちろん有料 (ただし安め)

です。
市民の側にも認知度が高いイベントなので、

子ども達にちょっと協力してやるか

というノリで車を洗ってもらい、横に置かれたプラスチックの椅子に腰掛けて待っています。

言ってみれば子供会とかのイベントに近いですが、お客さんの目をひき、サービスを提供して、お金を獲得するという流れは、いろんな学習の切っ掛けになります。

どうやったらお客さんの目をひけるか
どうやったらお客さんが喜ぶか
どのくらいの仕事をすると、いくら儲かるか

全部分かります。
その他、ガレージセールや、クッキーの戸別販売、映画なんかでお馴染みのレモネード販売も現実にありました。

日本でそんなことをやったら、

「あの子は恵まれてないんじゃないか?」

とか、妙なことを勘ぐられるだけです。
つまらない。

学校からの職場体験でも、

一日使うだけ使って、千円もあげない

そんなバカな。
報酬なんて、別に企業側から出さなくても良いんです。
出所は親で、渡す人が企業だって良いんです。

ただ、自分で働いて、他人からお金をもらった

という経験が貴重なんです。
そういう経験がないから、

働いたこともない高校生がホームレスを蔑視したり
社会も知らないうちから親の価値観を丸呑みして、仕事に上下をつけたり
根拠の無い全能感を持ってしまったり

という、

バカが大量発生してしまう

のです。
もしウチのボウズが、家の前でレモネード売ったり、近所の家の草むしりで報酬を要求したりしたら、

石川さんは何をやってるんだ? (`ヘ´)

と言われるんだろうな。

だから、いつまでたっても経済観念がなくて、外国の企業に好きなようにやられる国であり続けるんだろうと思うのです。

世の中の仕組みを教科書で教える

こんな馬鹿馬鹿しいことはないんですよ。

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